ロケスタート、市民に「サイン禁止」のお触れ ロケ開始前から、続々と入るロケ計画に支援関係者は徐々に盛り上がっていましたが、岩手県特有の気質のためか、周辺地域はいたって冷静、どこ吹く風というムードでした。 実際、後日大慌てになった普代村(「袖が浜駅」のモデルである堀内駅がある村)では、当初は担当すら置いていませんでした。自分のところの駅が中心駅となっているにも関わらず、よそ事ムードだったんです。 ところが、11月からロケが始まり、オールキャストが長期ロケで久慈市のホテルに滞在すると一転、一気にムードが高まりました。久慈市は、当時産業振興部長をしていた下舘満吉さんが、ロケ支援などの陣頭指揮をとっていました。 やはり「(久慈市にとって)大チャンス」と考えてあちこち調整にまわったそうで、三陸鉄道の望月社長とともに番組づくりを支えた立役者の一人。元々はディーラーの営業部長をしていた人で、愛想がよく、