地中海で沈没した密航船で死んだガザの家族。3歳の長男(左下)と1歳の長女(右上)と父親(右下)と母親(左上)(遺族提供) エジプトからドイツに渡ったシリア人の友人 10月末に突然、私がカイロで知り合ったシリア人の友人Aさん(36)から「いま、ドイツにいる」と連絡があった。新聞社のカイロ駐在特派員をしていた2013年夏にカイロにいるシリア難民の取材をしていて知り合い、よくシリア難民について話を聞いていた。Aさんがドイツに渡ったのは今年8月下旬で、トルコの西海岸からギリシャの島に密航し、陸路を北上して、18日間かけて、ドイツにたどりついて難民申請をしたという。 Aさんから電話で密航の話の一部を聞いた。カイロからトルコに渡り、西部の都市ボドルムでエーゲ海にあるギリシャの島に渡る密航船を手配する斡旋人と会った。出港したのは、ボドルムからさらに車で2時間ほど走った海岸で、午前1時ごろだったという。海
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