スマートフォンやタブレットの電池が切れそうだが、充電ケーブルを家に置いてきてしまった。そこで、空港の出発ロビーにいる他の乗客から、あるいはホテルのフロントから充電ケーブルを借りる──。特に問題がない行為に思えるだろうが、サイバーセキュリティーの専門家によると、今の時代ではそれは大きな間違いだ。 IBMセキュリティーのハッカーチーム「Xフォース・レッド(X-Force Red)」を率いるチャールズ・ヘンダーソンは「生活の中では人から借りないものがある」と語る。「旅行中、下着を持って来なかったことに気づいたとしても、一緒に旅行している人全員に下着を貸してほしいと頼んだりはしない。店に行って新しい下着を買うはずだ」 ヘンダーソンのハッカーチームは、顧客のコンピューターシステムに侵入し、システムの脆弱(ぜいじゃく)性を明らかにするサービスを提供している。サイバーハッカーらは、機器やコンピューターを