「論座」(朝日新聞社)が10月号で最終号を迎え、「月刊現代」(講談社)が休刊を決めるなど、雑誌がこれまでになく厳しい状況に立たされている。つい数年前にブームを迎えた女性誌も事情は同じ。あの手この手の生き残り策を探っている。【國枝すみれ】 民間のシンクタンク、出版科学研究所によると、雑誌の推定販売部数は03年に30億7600万冊だったが、07年には26億冊強に。今年8月だけ見ると約1億8000万冊で、前年同月に比べ11.2%も減り、返本率は4割近くに達した。 原因の一つがネットだ。一日に雑誌を読む平均時間は17.1分で、携帯電話からネットへの接続時間(17.7分)に抜かれた。広告収入も06年以降、ネットが雑誌を上回る。 特に女性誌は落ち込みが激しい。部数で見ると、00年から07年にかけて11%も減少し、なかでもファッション誌の後退が著しいという。メジャー系では「BOAO」(マガジンハウ