産経新聞の政治面には「安倍日誌」という記事が毎日、掲載されている。安倍晋三首相が何時何分に、どこで、誰と会ったのか。その動静が克明に記録されている。この安倍日誌を作るのも、首相番の仕事の一つだ。 なかなか骨が折れる。一国の首相ともなれば、一日に何人もの要人や著名人と面会する。首相番は官邸に訪れる全ての人物に駆け寄り、宛先が首相かどうかを確認する。首相宛なら、その人物の名前と面会時間を安倍日誌に反映する。 誰に会うか、宛先を明かさない来客も多い。そんな時は、マスコミ各社の首相番が詰める「番小屋」と呼ばれる部屋に設置されたモニターで行き先を確認する。 モニターには首相と菅義偉官房長官の執務室前の廊下が映し出されている。その人物が首相執務室に入ればビンゴ。首相の面会者と判断することができる。 ただし、官邸にはいくつもの“隠し廊下”がある。そこを通れば、番小屋のモニターに映らないように首相執務室に
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