若き天才プログラマーであり、ネット活動家として知られたアーロン・スワーツ氏(26歳)が自殺した 。同氏は、何の規制も制約もない自由な情報の公開・流通を目指した。スワーツ氏は、どのような人物だったのか。 アーロン・スワーツ氏*1の人生には、狭くて暗い、散らかった場所が欠かせなかった。極端な近視だったスワーツ氏は、ケーブルの束が床を這い、ハードディスクが積み重なる寝室で、ノートパソコンのMacBook Proの上にかがみ込み、画面に触れるほど顔を近づけて日々を過ごした(どうしてノートパソコンの画面は目の高さにないのだろう、と彼は疑問に思っていた)。 多くの利用者を集めるコミュニティサイト「レディット」*2のシステムを猛烈な勢いで開発していた2005年、スワーツ氏は同サイトの3人の共同創業者と一緒に、マサチューセッツ州サマービルのシェアハウスで暮らしていた。彼のベッドはクローゼットの中だった。