京都アニメーションに放火し、36人を殺害した罪に問われた男に死刑判決が言い渡されました。23回に及ぶ裁判で社会に何が問いかけられたのでしょうか。 (取材・報告=尾木水紀記者) 尾木記者 「約5か月に及ぶ異例の長さの裁判員裁判は、25日、最後の日を迎えました」 青葉真司被告は、2019年、京都アニメ―ション第1スタジオに放火し、36人を殺害した罪などに問われていました。 最大の争点になっていた責任能力について、検察は、自身の作品が京アニに盗用されたという被告の妄想は「動機を強化した程度で限定的」と死刑を求刑。 弁護側は「被告は事件当時、妄想や幻聴に支配されていて責任能力はない」と無罪を主張していました。 京都地裁はこの日の裁判で「多くの人が働く時間と場所を狙った計画的な犯行で、被告は妄想性障害を患っていたものの犯行手段の選択などに影響はない」とし、完全責任能力があると認めました。 そのうえで