私が会社員だった時代、もっともお世話になった方は人を育てるのがうまかった。 彼は事実上の会社のトップであったが、彼に師事した当時の私の先輩や同僚、部下たちを見ているとそれを強く思う。 彼に師事した人々は起業家となったり、他会社の役員・幹部となったりと、かなりの割合で皆活躍している。私自身も「起業」など思いもよらなかったが、その方のお陰で小さいながらも会社を起こし、事業を創り出すことができるようになった。 なぜ上司はこのように人を育成することができたのだろうか。 様々な意見があると思うが、一つの大きな要因は、「彼の、部下から質問された時の対応」にあるのではないかと個人的には思っている。 具体的には、上司に質問をした時はほとんど、下のようなやりとりになった。 私 「すいません、◯◯さん、今お時間を頂いてよろしいですか?」 「いいよ。」 私 「今日訪問した会社ですが、社長、部長全てにインタビュー