京都府と京都市が「二重行政」の弊害解消に向け、それぞれが設置している施設の業務内容や連携の現状に関する調査結果をまとめた。今後、さまざまな行政施策について点検して効率化策を検討する方針だが、１１年前にも同様の調査研究を実施しており、このとき業務重複を解消できたのは一部にとどまる。長年の懸案とされてきた「二重行政」の改善にどうつなげていくのか、本気度が試される。 調査は、京都市内にあり、府市が別々に設けている２７種類の施設について、法律上の設置根拠を基準に３分類した。それぞれの施設概要と業務時間、職員数などを記し、現時点での府市連携状況をまとめた。 府市双方に法律上の設置義務があるのは、児童相談所、精神保健福祉センター、衛生研究所、動物愛護センター、公営住宅の５種類。府だけに設置義務があるか、府市双方に設置の努力義務がある施設は消費生活センターや身体障害者更生相談所、図書館など１２種類で

神奈川県は老朽化した県施設「かながわ女性センター」（藤沢市江の島）の相談や調査研究などの一部機能を、平成２７年度をめどに藤沢合同庁舎（同市鵠沼石上）に移転する。　移転に必要な施設整備工事の設計費３２０万円を９月補正予算案に計上し、開会中の県議会に提案している。　同センターは女性の自立を支援する目的で、昭和５７年に開館。県が昨秋まとめた緊急財政対策で、現在の施設を廃止し、規模を縮小して移転する方針が示された。　宿泊室とホールは平成２６年４月以降、利用を停止する。　女性問題などに関する図書を集めた図書館は、同庁舎と県立図書館（横浜市西区）に分けて移転する予定で準備を進めている。

県が、移転・廃止する方向で検討してきた「県立かながわ女性センター」（藤沢市江の島）について、同センター内の図書館を県立図書館（横浜市西区紅葉ケ丘）に統合する方針で最終調整していることが２６日、分かった。女性関連の相談機能などは、県の藤沢合同庁舎（藤沢市鵠沼石上２丁目）へ移す。機能を移した上で２０１５年度にもセンターを廃止、土地建物は売却を視野に今後詳細を詰める。９月上旬にも発表する。 女性センター（敷地面積約２万平方メートル、総床面積１万平方メートル）には現在、１０万冊近くを所蔵する図書館のほか、会議室や研修室、ホール、体育館、宿泊機能などがある。女性のための総合的な相談窓口として県内に２カ所ある「配偶者暴力相談支援センター」も備え、家庭内暴力の被害相談などを受け付ける役割を担っている。 ２００２年から利便性向上に向けて移転検討が始まったがまとまらず、１０年には一度、「現在地で存続」と

「女性のための離婚講座」――。県男女共同参画センター「フレンテみえ」（津市）がこんな連続講座を１月から開き、定員を超える女性が集まった。誰にも相談できずに悩みを抱える女性たちに、自分らしい人生設計をしてもらおうと手助けをする試みだ。 ■人生設計手助け 同センターが受け付けを始めたのは昨年１１月。申し込みが相次ぎ、すぐに定員の３０人を超えた。３回の連続講座では「子どもの気持ち」「経済的な自立」「法律の知識」をテーマに、シングルマザー支援に携わる専門家などを招いた。いずれも平日の午前中だったが、会場を大きな部屋に変更しながら延べ１２０人が参加した。 ただ、当初から順風満帆だったわけではない。 「離婚を助長するつもりか」「なぜ県の外郭団体がこんなことまでする必要があるのか」。男性からの批判が相次いだ。中には、講座の内容を探ろうとする男性からの電話もあった。 チラシを置く場所を通常の企画

兵庫県立男女共同参画センターは、女性や子どもに役立つ防災知識や情報、災害情報を県内１０地域ごとにまとめた「母と子の防災・減災ハンドブック地域版」を作った。　同センターは今春、母と子の防災・減災ハンドブックを発行。その後に行ったワークショップでの提案内容を盛り込み「地域版」を作成した。　県民局単位で１０地域に分け、地元の病院の連絡先や女性向けの電話相談窓口、その地域で起こりやすい災害の特性などを紹介。例えば、淡路版では津波被害が予想される南海トラフ地震、中播磨版では山崎断層帯による地震への警戒を呼び掛けている。　家庭、職場、学校・保育園、地域の４パターンで災害発生後にとるべき行動や日ごろの備えを説明したほか、子どもへの心のケアについてもアドバイスしている。　Ａ５サイズで１６ページ。同センターのホームページで各地域版をダウンロードできる。同センターＴＥＬ０７８・３６０・８５５０（岸本達也） (