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ブックマーク / honz.jp (13)

  • 身体と脳の寿命のギャップを埋める処方箋 『脳寿命を延ばす』 - HONZ

    「社会保険料の負担が重くなるから気をつけろ!」起業家の先輩に話をきくと、みな口を揃えてそう私に警告した。これまで会社が出してくれていた分を自分が払うのだから当然だ。もとより私もそれは織り込み済みなので、軽く「了解、了解」と聞き流していた。しかし、先日のニュースをみて愕然とした。 財務省によると、令和2年度の「国民負担率」(所得に占める税金や社会保険料などの負担の割合)は令和元年度より1.7ポイント増えて46.1%となり過去最大となる、という。ある先輩が「役員報酬を設定しても、手元に残るのは6割程度だ」と言っていたのを思い出した。この46.1%という数字を見て、初めて私は事の重大性に気づいたのである。 新型コロナの影響がニュースでは強調されていたが、調べてみると、国民負担率はこの50年で約20%も上昇している。私のように負担が急激に増えるケースは少ないかもしれないが、会社員の皆さまは是非とも

    身体と脳の寿命のギャップを埋める処方箋 『脳寿命を延ばす』 - HONZ
  • 九歳でロケット、十四歳で核融合炉を作った「天才」──『太陽を創った少年』 - HONZ

    この世には「ギフテッド」と呼ばれる神から与えられたとしか思えない才能を持つ凄い人間たちがいる。そのうちの一人がアメリカ、アーカンソー州のテイラー・ウィルソン少年だ。彼は9歳で高度なロケットを”理解した上で“作り上げ、14歳にして5億度のプラズマコア中で原子をたがいに衝突させる反応炉をつくって、当時の史上最年少で核融合の達成を成し遂げてみせた。 彼は核融合炉を作り上げるだけで止まらずに、そこで得た知見と技術を元に兵器を探知するための中性子を利用した(兵器用核分裂物資がコンテナなどの中に入っていると、中性子がその物質の核分裂反応を誘発しガンマ線が出るので、検出できる)、兵器探知装置をつくるなど、その技術を次々と世の中にために活かし始めている。書は、そんな少年のこれまでの歩みについて書かれた一冊であり、同時にそうした「少年の両親が、いかにしてのびのびと成長し、核融合炉をつくれる環境を構築してき

    九歳でロケット、十四歳で核融合炉を作った「天才」──『太陽を創った少年』 - HONZ
  • 『三省堂国語辞典のひみつ 辞書を編む現場から』三省堂国語辞典の行間 - HONZ

    を読んで気になることのひとつに、その著者がどんなパーソナリティの人なのか、ということがあると思います。 飯間浩明先生は、テレビやラジオに出演されることも多いので、すでにご存じの方も多いかもしれませんが、ここでは私から見た飯間先生について述べたいと思います。 私は趣味で国語辞典を収集していることから、飯間浩明先生とは、国語辞典を扱ったテレビ番組やイベントを通じて何度かご一緒したことがあります。また、早稲田大学第一文学部の先輩でもあり、大学院にも共通の知人が何人かいるという、比較的近しい場所にいらっしゃる方でもあります。 文章から受ける印象としては、どんな用例でも出典を明らかにしたり、証拠と根拠を示して主張したり、さらにそれらのことをわかりやすく丁寧な表現で伝えることを心がけていらしたりと、学者らしさ、誠実さ、真面目さが伝わってきます。一方で、反論を恐れる学者が使いがちな、「かもしれない」「

    『三省堂国語辞典のひみつ 辞書を編む現場から』三省堂国語辞典の行間 - HONZ
    n_y_a_n_t_a
    n_y_a_n_t_a 2017/02/01
    辞書の校閲ってどうやってるんだろうか
  • 『住友銀行秘史』が大ヒット、経済ノンフィクションが今アツい! - HONZ

    『住友銀行秘史』が売れています。ノンフィクションジャンルでは発売たちまち大重版という言葉はなかなか聞かれないものなのですが、これはその希有な作品となりました。 HONZレビューが掲載された10/12段階ではすでに売上率が50%程度になっていましたから、品切れ店も続出していたと思われます。すごい売れ行きです。 発売後、もっとも早い動きは10/7にありました。この日は日経新聞に広告が打たれています。この日経新聞の広告はその後も定期的に打たれていて、10/14、27、11/10…と毎回大きな売上の山をつくっています。特に、27日の広告掲載後に日経新聞のベストセラーコーナーで取り上げられたことは売上に大きく寄与しているようです。 新聞広告が効かなくなっている時代などと言われていますが、こういう事例もまだまだたくさんあるのです。 それでは、この読者層を見てみましょう。(WIN+調べ)

    『住友銀行秘史』が大ヒット、経済ノンフィクションが今アツい! - HONZ
    n_y_a_n_t_a
    n_y_a_n_t_a 2016/12/02
    アマゾンのカスタマーレビューの評価が割れてて気になる
  • 『帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略』我々がここにいるのは、知らせるためであり、喜ばせるためではない - HONZ

    『帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略』我々がここにいるのは、知らせるためであり、喜ばせるためではない 2015年1月、アメリカ国防省のとある職員が93歳で退任した。その男は40年に渡り、ネットアセスメント室(ONA)の長として歴代の国防長官に仕え、アメリカの安全保障政策に大きな影響を与え続けたという。一部ではペンタゴンのヨーダと呼ばれたアンドリュー・マーシャルこそ、書の主人公である。この男がいなければ、今のような形でアメリカが冷戦に勝利することはなかったであろう。私たちが今の世界に住んでいるのは、この男の存在があったからだ。その意味において、彼は世界中のあまねく人々に影響を与えているのだ。 それほどの男でありながらマーシャルは、世間ではほとんど無名と言ってもいい存在である。しかも、40年という長い年月をひとつの部署で過ごし、出世や栄達を求める事はなかった。書の著者は、

    『帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略』我々がここにいるのは、知らせるためであり、喜ばせるためではない - HONZ
    n_y_a_n_t_a
    n_y_a_n_t_a 2016/05/21
    電子書籍がない、だと……
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    怖い…でも見たい!怪異と戦う弱小少年!『ミヤコ怪談』第8話後編 2018年09月21日 気弱な少年と不良少女のジュブナイルホラー。 虐められっこの草弥は、クラスメイトに脅されて、「タタリ場」への調査に向かうのだが、出会ったのは、世にも恐ろしい妖怪の数々だった…「ミヤコ怪談」はメディ...

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  • 『FIFA 腐敗の全内幕』ブラッターさん、あなたは賄賂をもらったこと、ありますか? - HONZ

    FIFAの汚職については既にニュース等で何度も見聞きしているし、多かれ少なかれ「この手の組織」に黒い側面があることも想像に難くない。だから腐敗があったこと自体、それほど驚くようなことではないのかもしれない。 だが書を読んで当に驚いたのは、なぜこれほどまでの長期間、腐敗を止めることが出来なかったのかということである。そこには地下組織のような腐敗の構造と、世界各国に散らばった関係者をパス回しのようにつなぐ「沈黙の掟」が脈々と息づいていた。これらを読むかぎり、今まさに捜査中の案件についても決定打を放つことが難しいのではないかと感じたほどである。 著者のアンドリュー・ジェニングス氏は、過去半世紀にわたり、様々な組織犯罪のスクープを手にしてきた人物である。1980年代に汚職警官、タイの麻薬取引、イタリアのマフィアを調べあげた後、90年代に入ってからはスポーツ界に目を向け、IOCやFIFAに狙いを

    『FIFA 腐敗の全内幕』ブラッターさん、あなたは賄賂をもらったこと、ありますか? - HONZ
  • 『ネアンデルタール人は私たちと交配した』「ズル」をしないで大逆転した男の一代記 - HONZ

    『ネアンデルタール人は私たちと交配した』は、人類のルーツをめぐる最大のミステリーを古代ゲノム解読で突き止めた、スヴァンテ・ペーボ博士による回想記である。 書の読みどころは、科学的な実験によって明かされる様々な事実の面白さのみならず、それを導き出すまでの長きに渡るプロセスも、余すところなく描いている点だ。「科学の営み」における光と影、その両面を知り尽くした分子古生物学者・更科 功博士の巻末解説を特別に掲載いたします。(HONZ編集部) 私たち現生人類、すなわちホモ・サピエンスは、二番目に脳が大きいヒト族である。そのホモ・サピエンスのひとりが、地球の歴史上、一番脳が大きいヒト族であったネアンデルタール人に興味を持った。彼はまったく新しい方法を使って、これまでまったくわからなかったネアンデルタール人の行動を明らかにした。それは、私たちホモ・サピエンスとネアンデルタール人の性交渉である。ホモ・サ

    『ネアンデルタール人は私たちと交配した』「ズル」をしないで大逆転した男の一代記 - HONZ
  • 『あんなに大きかったホッケがなぜこんなに小さくなったのか』 - HONZ

    ホッケの干物といえば居酒屋メニューの定番。大皿にもおさまらないくらい大きくて、仲間たちとワイワイつつく魚。家で焼こうとしようものなら、魚焼きグリルからしっぽがはみだしてしまうような。 ところが、そのホッケがいま、年々小さくなっているという。それこそアジの干物ほどの大きさに。しかも値段は高騰、居酒屋メニューのような庶民の味ではなく高級魚になってしまったというのだ。たしかに言われてみると、スーパーの鮮魚売り場で見かけるホッケは、こじんまりと品よく高い。なぜこんなことになったのか。 ホッケの漁獲量が減ってしまったのだ。もはや海に大きなホッケはほとんど見当たらなくなっているという。1998年の20万トンをピークに、2011年にはなんと!75%減のたった5万トンになってしまった。獲りすぎたのだ。 こうして獲りすぎて、いなくなってしまった魚はホッケだけではない。マイワシ、ニシン、マサバ、ウナギ…。クロ

    『あんなに大きかったホッケがなぜこんなに小さくなったのか』 - HONZ
  • 無能な研究者のずさんな仕事……なのか?  除草剤アトラジン問題のゆくえ - HONZ

    除草剤アトラジンをめぐる長年の論争がひとつの山場を迎えているようで、『ニューヨーカー』の2月10日号にホットなレポートが載っていました。アトラジンは日でも使われている除草剤でもあり、今後の成り行きが注目されます。 が、今回の記事はアトラジンの性質というよりもむしろ、医薬品や農薬などの安全性を調べている科学者が、その製品を製造販売している企業にとって好ましくないデータを出してしまったらどうなるのか--しかもそこに巨額の金が絡んでいるときには--という、われわれとして知っておくべき残念な事実に関するものでした。 除草剤アトラジンの問題は、両生類(とくにカエル)の内分泌学を専門とする、タイロン・ヘイズという研究者を抜きにしては語れないようで、『ニューヨーカー』の記事もヘイズを軸として展開されていました。 ヘイズは、サウスカロライナ州出身のアフリカアメリカ人で、彼が生まれ育った地域では、人口の

    無能な研究者のずさんな仕事……なのか?  除草剤アトラジン問題のゆくえ - HONZ
  • 【連載】『家めしこそ、最高のごちそうである。』 第3回:1970年代の外食は、化学物質とまがい物の時代だった! - HONZ

    稀代のジャーナリストが語る、家庭料理の極意。「家めし」の美味しさを追求していったら、答えはシンプルなものへと辿り着いた。第3回は、1970年代の外を振り返ります。 1970年代は私はまだ10代で田舎に住んでいたので、東京の大人が行くようなハイブローな店はまったく知りません。たまの週末、家族での外というと、いまでいうカフェレストランのような喫茶店風洋屋が多かったように覚えています。単なる豚肉のショウガ焼きが「ポークジンジャー」なんていうハイカラな名前で供されていて、ナイフとフォークで見よう見まねで肉を切り、フォークの背にご飯をのっけて口に運んだりしていました。ショウガ焼きというと古くさいので、それをカタカナで言い換えてお洒落なべ物のふりをさせていただけなんですね。そういうチープで涙ぐましい時代だったのです。 ピッツァなんて洒落たことばは存在せず、宅配ピザもありませんでした。日で最初

    【連載】『家めしこそ、最高のごちそうである。』 第3回:1970年代の外食は、化学物質とまがい物の時代だった! - HONZ
  • 歴史が動いた二人の出会い『自動車王フォードが語るエジソン成功の法則』 - HONZ

    タイトルから誤解を招きそうなので、予め断っておくが、自己啓発書ではない。自動車王ヘンリー・フォードが発明王トーマス・エジソンから直接聞いた話をまとめた言行録である。今回新訳として出版された書の原著は80年以上前に出版され、日では昭和初期に一度翻訳されている。 二人はそれぞれ49歳、33歳のとき上司部下の関係で初めて出会い、その後、親しい友人として、お互いの事業を助け合う同士として、長きに渡り交遊を続けた。 二人の人類への功績は語るまでもない。エジソンはライフが選定した「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」で第一位に輝いている。彼の自伝は小学生の課題図書のテッパンであり、エジソンの並々ならぬ努力に感動し影響を受けた人物は数知れない。フォードも15位にランキングされている。大量生産方式を確立させ、20世紀の工業社会の基盤を築いた。ランキングの2〜14位にはコロンブスや

    歴史が動いた二人の出会い『自動車王フォードが語るエジソン成功の法則』 - HONZ
    n_y_a_n_t_a
    n_y_a_n_t_a 2012/09/26
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  • 1万年のビッグデータ -『パンドラの種 農耕文明が開け放った災いの箱』 - HONZ

    今、世のビジネスマンが一番多く見聞きするキーワードは「ビッグデータ」というものではないだろうか。巨大なデータを収集・分析してパターンやルールを見つけ出す。その上で、今を描き出したり、異変を察知したり、近未来を予測するために活用されるものだ。世界中で生成されるデータの増加とともに、ビッグデータへの注目度は一気に上がってきた。 書で描かれている内容も、ある意味においてはビッグデータの活用ということになるのかもしれない。とは言っても、ネットの普及以降に集められた20年分くらいのデータ量によるものではない。我々人類の来し方、行く末を語るためには、1万年くらいのスパンによる情報が必要であったのだ。このとてつもなく長い歴史をデータマイニングした結果こそが、書の成果になっていると言える。 約1万年ほど前、その先の何世代も後にまで影響をもたらすような種が蒔かれた。ヒトは定住を始め、農耕を編み出したので

    1万年のビッグデータ -『パンドラの種 農耕文明が開け放った災いの箱』 - HONZ
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