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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (28)

  • 苦しまないと、死ねない国『欧米に寝たきり老人はいない』

    せめて、死ぬときぐらい安らかに逝きたい。 だが、現代の日では難しいらしい。老いて病を得て寝たきりになっても、そこから死にきるためには、じゅうぶんな時間と金と苦しみを必要とする。寝たきりで、オムツして、管から栄養補給する。痰の吸引は苦しいが、抵抗すると縛られる。何も分からず、しゃべれず、苦しまないと死ぬことすらままならない。 タイトルの「欧米に寝たきり老人はいない」理由は、簡単だが単純ではない。というのも、「寝たきりになる前に(延命治療を拒否して)死ぬから」が答えであることは分かっていても、なぜ「延命治療を拒否する」ことが一般化しているか明らかでないから。書によると、数十年前までは日と同様に、終末期の高齢者に対し、濃厚医療が普通だったという。欧米では、これが倫理的でないという考えが広まり、終末期は「べるだけ・飲めるだけ」が社会常識になった。金の切れ目が命の切れ目。高齢化社会に伴う医療

    苦しまないと、死ねない国『欧米に寝たきり老人はいない』
  • この本がスゴい!2013

    人生は短く、読むは尽きない。 せめて「わたし」が知らない凄いと出合うべく、それを読んでる「あなた」を探す。このブログに込めた意味であり、このブログを通じて数え切れないほど「あなた」に教えてもらった。 ともすると自分の興味を森羅と取り違えがちなわたしに、「それがスゴいならコレは?」とオススメしてくれる「あなた」は、とても貴重で重要だ。そんな「あなた」のおかげで、ネットやリアルを通じて出会い、ここ一年で読んできた中から選りすぐりを並べてみる。 なお、ここでの紹介は氷山の一角、一番新しくアツいのは、facebook「スゴオフ」を覗いてみてほしい。読まずに死ねるか級がざくざくあるゾ。 フィクション ■ 『東雲侑子は短編小説をあいしている』 森橋ビンゴ(ファミ通文庫) ラノベを読むのは、存在しなかった青春を味わうため。 「いいおもい」なんて、なかった。劣等感と自己嫌悪に苛まれ、屈した日々が終

    この本がスゴい!2013
    na23
    na23 2013/12/01
    手堅いリスト。
  • この本がスゴい!2012

    人生は短く、読むは多い。せめてスゴいと出会えるよう、それを読んでる「あなた」を探す―――このブログの究極目的だ。ともすると似たばかり淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」とオススメしてくれる「あなた」は、とても貴重な存在だ。 ネットで呟いたり、オフ会で発表したり、集団でブックハントに勤しんだり。バーチャル・リアルを問わず、そんな「あなた」同士の交流の場で、加速度的にスゴいに会ってきた。中でもここ一年で読んできたものから、選りすぐりを並べてみた。 実は、ここは既読のご紹介の場なので、氷山一角だ。だから、一番アツいfacebook「スゴオフ」を覗いてみてほしい。読まずに死ねるか級がざくざくあるデ。 昨年までの探索結果は、以下の通り。 このがスゴい!2011 このがスゴい!2010 このがスゴい!2009 このがスゴい!2008 このがスゴい!2007 このがスゴい

    この本がスゴい!2012
    na23
    na23 2012/11/29
    推薦されていていいと思っても、読むかどうかは別問題。
  • このハヤカワがスゴい!

    オススメをもちよって、まったり熱く語り合うスゴオフ、今度は「ハヤカワ」だ。 つまり、早川書房が肴だ。SF、NV、JA、HM、NF、FT、epi、演劇、もちろんハードカバーやミステリマガジンもOKだ。それではと、ハヤカワ・マイベストを選ぼうにも……これがすっごく難しい。「この新潮文庫がスゴい!」と同じで、素晴らしいがありすぎるのだ。 「ハヤカワといえばSFだろ常識的に考えて」、「ハヤカワといえばミステリの王、いや女王」という意見がある。全面的に賛成……なのだが、わたしの傾向では、NV(ノヴェル)やNF(ノンフィクション)を好んで読む。シリーズ丸ごと推したいのがハヤカワepi文庫。epiとは、"epicentre"の略で、「震源」のこと。海外小説の素晴らしさを伝える発信源たる思いが込められているという(こっそり「よりぬきハヤカワさん」と呼んでいる)。スゴが、傑作が、徹夜小説があまりに多

    このハヤカワがスゴい!
    na23
    na23 2012/04/21
    『神話の力』古本で買ったの忘れてた読まねば。
  • この新潮文庫がスゴい!(徹夜小説編)

    「マイベスト新潮文庫」を探すべく、書棚と脳裏を漁るのだが……出るわ出るわ、記憶からも積山からも怒濤のごとく、文芸、海外歴史、冒険、ミステリ、ファンタジー、ドキュメンタリー、エッセイ……ありすぎて選べない。 だから、も一つ「しばり」を設ける。それは「徹夜小説」であること。ひたすら面白く、寝を忘れて読みふけった鉄板を挙げる。くれぐれも、明日がお休みの夜を見計らって手にしてほしい。 ■「シャンタラム」 グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ 未読なら、おめでとう。「これより面白いのがあったら教えてくれ」という傑作だから。憑かれたように読みふけり、時を忘れる夢中だ。(わたしは4回乗り過ごし、2度事を忘れ、1晩完徹した)。巻措く能わぬ程度じゃなく、手に張り付いて離れない。とにかく先が気になって気になって仕方がない。前知識は邪魔、完全に身を任せて、物語にダイブせよ。 とはいうものの、蛇足気味に補足

    この新潮文庫がスゴい!(徹夜小説編)
    na23
    na23 2012/03/05
    『シャンタラム』と『峠』ぐらいは・・
  • この本でタバコをやめて十年目

    最後の一を吸い終えたのが、ちょうど十年前。 やめた(やめられた)のは、子どものこととか懐具合とか健康を気にしてではなく、この一冊を読んだから。今やコンビニで見かけるほどメジャーになったが、当に、当に感謝している。文字どおり、わたしの人生を変えた一冊やね。 10年前のスペック―――文字どおりの「ヘビースモーカー」。マイルドセブンが220円だった頃から始め、マイセン系はカスタムライトまで試し、CASTERのチョコっぽさに辟易し、ピースに浮気して、結局ピースライトに落ち着いた。十年間、一日一箱を守り、さらに開高健の影響でパイプをやっていた(紙巻は肺ガンになりやすい、と信じてた)。「タバコをやめよう」なんて考えたこともなかった。タバコがない人生なんて、考えられなかった。 「読むだけでやめられる」というキャッチで惹かれて立ち読み。タバコと不可分のわたしに対する挑戦だと受け取ったから。さぞや、タ

    この本でタバコをやめて十年目
    na23
    na23 2012/01/16
    もうやめたけどよさげ。アマゾンレビュー422件。
  • 「戦争の世界史」はスゴ本

    ギルガメシュ王の戦いから大陸弾道ミサイルまで、軍事技術の通史。人類が「どのように」戦争をしてきたかを展開し、「なぜ」戦争をするのかの究極要因に至る。書は非常に野心的な構想に立っている。軍事技術が人間社会の全体に及ぼした影響を論じ、戦争という角度から世界史を書き直そうとする。 最初は大規模な略奪行為だったものから、略奪と税金のトレードオフが働き、組織的暴力が商業化する。戦争という技芸(art of war)を駆使する専門技術者が王侯と請負契約関係を結ぶ。常時補給を必要とする野戦軍を、その経済的作用から「移動する都市」と喝破したのはスゴい。略奪して融かされた金銀地金は市場交換を促進し、従軍商人は日用品から武器まで売りつけていたから。 そして、現代の軍産複合体の前身にあたる軍事・商業複合体が形成され、ライバルとの対抗上、この複合体に依存して商業化された戦争を余儀なくされる。民間から集めた税金で

    「戦争の世界史」はスゴ本
  • この本がスゴい!2011

    今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 このブログのタイトルは、「わたしが知らないスゴは、きっとあなたが読んでいる」。そして、このブログの目的は、「あなた」を探すこと。ともすると似たばかり淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」とオススメしたり、twitterやfacebookやtumblrで呟いたり、「これを読まずして語るな!」と叩いたり―――そんな「あなた」を探すのが、このブログの究極の目的だ。 昨年までの探索結果は、以下の通り。 このがスゴい!2010 このがスゴい!2009 このがスゴい!2008 このがスゴい!2007 このがスゴい!2006 このがスゴい!2005 このがスゴい!2004 昨年から始めたオフ会で、たくさんの気づきとオススメと出会いを、「あなた」からもらっている。目の前でチカラ強くプッシュしてもらったり、物語談義を丁々と続けたり

    この本がスゴい!2011
    na23
    na23 2011/12/01
    ほとんど読んでないじゃないか。
  • 「千の顔をもつ英雄」はスゴ本

    昔むかし、あるところに若い脚家がおりました。野心家の彼は、誰もが夢中になる映画をつくろうと思い立ちました。そして彼は、古今東西の神話や伝説から物語の共通性を抽出した「千の顔をもつ英雄」を元に、ひとつの映画をつくりました。 その映画の名は、「スター・ウォーズ」。 おびただしい事例を枚挙し、かつて持っていた初源の意味がおのずから明らかになるように、原型神話そのものに語らせるのが、書の試みだ。それによって、宗教と神話の仮面を被って偽装されてきた人類の世界観を詳らかにする。さらに、伝説の人物の生涯、自然の神々の力、死者たちの霊、部族のトーテム祖先たちの形姿を借りて描かれる"英雄"たちの行動を積分することで、いわゆる「英雄の条件」を深堀りする。 だから、具体的なエピソードの英雄成分の抽出において、オビ=ワンやルーク、ヨーダやベイダー卿といったキャラクターを微分することも可能。だが、それはものすご

    「千の顔をもつ英雄」はスゴ本
    na23
    na23 2011/05/14
    最近割と深いな。
  • 究極の、

    究極の物語り、「オデュッセイア」を読む。 「オデュッセイア」とは、英雄オデュッセウスの冒険譚で、ご存知の方も多いかと。一つ目の巨人キュクロプス(サイクロプス)や、妖しい声で惑わすセイレーンといえば、ピンとくるだろう。トロイア戦争に出征し、活躍をしたのはいいのだが、帰還途中に部下を失い、船を失い、ただ一人で地中海世界を放浪し、十年かけて帰ってくるんだ。 このオデュッセウス、勇猛果敢なばかりか、知恵と弁舌がはたらく策士でもある。あわやというところで、(運もあるが)機転を利かせてくぐりぬける様は痛快だ。一つ目のキュクロプスの目を潰すとき、自分の名前を「ウーティス(誰でもない)」だと騙す話なんて、様々な物語に翻案されている。魔法で豚の姿に変えられたり、冥界に降りて予言を聞いたり、前半の奇譚集はどこかで聞いた覚えのあるネタの宝庫だろう。 そして後半は、求婚者の誅殺がメイン。オデュッセウスの不在を良い

    究極の、
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    na23 2009/08/10
    未読
  • この本がスゴい2008

    今年もよい出会いがあり、それはあなたのおかげ、とても感謝しています。 ここでいう「あなた」とは、親切にもコメント欄よりオススメいただいたアナタだけでなく、某所で罵倒しまくってたキミも含まれる。なぜなら、「○○がスゴいんだってーフフン、じゃぁ△△読んでないだろ」なーんて教えてくれたから。 ありがたいのはまさにソレ、「そんならコレを読め」と言ってくれる方は、○○も△△も読んでる。わたしが知らない△△を、わたしが読んだ○○から教えてくれるのだから、これほど有益なものはない。 わたしが知らないスゴは、きっとあなたが読んでいる所以はここにある。反面、これができずに唯我独尊を貫くと、非常に限定された世界の読書王となる。なまじ蓄積があるだけに、外からのアドバイスが受け入れられず、読書はすべて自意識の確認作業となる。気の毒だけど、よい反面教師だ。この道は、いつかきた道。わたし自身が陥らないよう、用心用心

    この本がスゴい2008
    na23
    na23 2008/12/06
    結構癖が強いリスト
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: いま読むべきスゴ本「ルーツ」

    読もう読もうそのうち読もうと思っていても、タイミングというものがある。 アレックス・ヘイリーの「ルーツ」は、まさに今だと感じた。強制的に連れてこられ、家畜のように働かされ、実質的に米国を支えてきたアフリカアメリカ人――その末裔が大統領になろうとしているのだから。 だから読んだ、30年の積読を経て。 合衆国の黒歴史ともいえる黒人奴隷の問題を真正面から描いた書は、1977年のピューリッツァー賞を受賞し、世界的ベストセラーとなり、TVドラマ化され、一大センセーションを巻き起こした。「クンタ・キンテ」といえば、ご存知の方もいらっしゃるかと。 書の体裁は「小説」なのだが、著者が12年かけて自分の祖先を調べあげた集大成でもあるため、ファクト(事実)とフィクションを掛け合わせた「ファクション」と呼ばれている。親子七代、200年に渡る壮大な物語をまとめると(まとめられるのか!?)、「あらゆるものを奪

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: いま読むべきスゴ本「ルーツ」
    na23
    na23 2008/11/01
    その昔、奴隷を「商品」として白人に売っていたアフリカの支配層の変わらなさを思う。
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: だめな国は何をやってもだめ「最底辺の10億人」

    「だめな奴は何をやってもだめ」という箴言は、国にもあてはまるのかもしれない。 すなわち、「だめな国は何をやってもだめ」。国家まるごと腐りきっており、大統領から警官まで賄賂と蓄財に勤しむ。国家経営は破綻し、令状のない逮捕、裁判のない拘留、嘘選挙がまかりとおる。行政機関は国家資を強奪するために存在し、軍部の武器は国内に向けられている。 まず、資が流出し、次に教育のある労働力が逃げ出す。大統領命令でお札を刷りまくり、「超」のつくハイパーインフレになる。援助は指導者の蓄財にまわされ、海外の銀行に貯め込まれる。社会資として回転しないから、経済の発展もない(アフリカ最貧国の指導者の多くは、世界でも超富裕階級に属している)。 そして、外からの非難に対し、大統領は「レイシスト」だと反撃する。国家の荒廃は「元」宗主国の陰謀だと断じ、仮想敵をつくりだすことによって自分への不満をすりかえる。結果、部族間の

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: だめな国は何をやってもだめ「最底辺の10億人」
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 名著!「日本人の英語」

    東大、京大、北大、広大の教師が新入生にオススメする100冊」で第5位。 特に京大のセンセが、「英語質がわかると言っても過言ではない」とか、「全学共通科目の英語なんぞ 100 年続けても、この1冊には適うまい」といった最大級の賛辞を贈っている。 著者はマーク・ピーターセン。明治大学経済学部の助教授(当時)。新入生の「異様な英語」から、修士や博士論文に出てくる「イライラする文」までを、達意な「日語」で説明してくれる。なぜ「異様」なのか、そしてなぜ「イライラ」するのかを理解するとき、英語の壁を一つ越えるだろう。 そういうわたし自身、単語をつなげたり拾ったりするだけなので、心もとない。次の例文は簡単なくせに面白い「読み」ができる。 a) Last night, I ate chicken in the backyard. b) Last night, I ate a chicken in

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 名著!「日本人の英語」
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    na23 2008/09/15
    冠詞・不定冠詞の重要性とか、今では常識みたいになってきたのもこの本が元か。
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: そうだ、宇宙、行こう「宇宙旅行はエレベーターで」

    リアルSFのプロパガンダ。 クリアすべき課題の一つ一つに明確な回答を与えており、一緒に考えてるだけでワクワクできる。どの問題も現実的で、どの回答も現実的なので、単なる思考実験を離陸した「投資対象」としても魅力的だ(著者の一人は不動産投資信託のファンドマネージャーなので要注意www)。 ケーブルの素材や強度、エレベーターの動力といった技術的課題から、敷設場所、建造方法や既存の宇宙開発計画との競合、気象や人為的リスクを考慮した安全性や移行・運用方法、さらには宇宙ビジネスの収支まで、グローバルレベルの風呂敷が広げられている。いや、話は月や火星エレベーターまで広がっているから、太陽系レベルか。 面白いのは、風呂敷の現実味。 技術的課題のほとんどは、既存のテクノロジーで解決可能だという。資コストもべらぼうではなく、民間団体や個人(ex:ビル・ゲイツ)でも充分に手が届く「お買い物」だそうな(初期投

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: そうだ、宇宙、行こう「宇宙旅行はエレベーターで」
    na23
    na23 2008/08/09
  • 「コンゴ・ジャーニー」はスゴ本

    とんでもない旅行記。 臨場感たっぷりの破天荒さに、最初は小説だと思ってた。それっぽい表紙は映画化されたスチルなんだと信じ込んでた。 ところが、これが物のノンフィクションだと知ってのけぞった。 だいたい、赤道直下のコンゴ奥地に恐竜の生き残りを探しにいくなんてどうかしてる。しかも、そのために全財産を投げ打って追っかけるなんて、オツムがあったかいとしか言いようのない。 蚊、ノミ、ダニ、シラミ、ナンキンムシ、アブ、ブユ、ツェツェバエ――血と汗を吸い、皮膚の下にタマゴを生みつけようとするやつら。爪の間や性器に入り込もうとする線虫・回虫・寄生虫もあなどれない。そしてゴキブリ!ベッドマットを持ち上げたらゴキブリがざーっとあふれ出る場面は全身トリハダ立ちまくり。 マラリア、眠り病、梅毒、イチゴ腫、エイズ、エボラ出血熱、コレラ―― 描写のいちいちが克明で、読んでるこっちが痒くなる。風土病や感染症だけではな

    「コンゴ・ジャーニー」はスゴ本
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    na23 2008/06/23
  • 人なら読むべき「夜と霧」

    受けとったものがあまりに重すぎて、へしょがれた。今でもへにょっている。 「東大、京大、北大、広大の教師が新入生にオススメする100冊」のNo.10がこれ。 ■ どんなか これはホロコーストの記録。強制収容所に囚われ、奇蹟的に生還した著者の手記。限界状況における人間の姿が、淡々と生なましく描かれる。高校のときに手にした記憶がまざまざとよみがえる(「あの写真」があまりにも恐ろしく、読むことができなかったのだ)。 目を覆いたくなるのは、その姿の痛々しさや残酷さだけではない。そんなことを合理的に効率的に推し進めていったのが、同じ人間だという事実―― このことが、どうしても信じられなかったのだ。 でも大丈夫、今回読んだ新訳版では、「あの写真」はないから。だからといって、悲惨さはいささかも損なわれていない。丸刈り・個性の剥奪、強制労働、飢え、飢え、飢え、「世界はもうない」という感覚、ガス室、鉄条網へ

    人なら読むべき「夜と霧」
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    na23 2008/05/09
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 夫婦生活で学んだ7つの心得

    嫁さんと子どものおかげで、今のわたしがいる。 これは冗談でもなんでもなく、わたしが死なずにこれたのは、嫁子のおかげ。かなりアレな人だったからね、わたしは。 ここでは、いい夫婦を続けるために、わたしが身をもって学んだことを書く。ただし、子ども関連は省く。子ども因子はとてもデカいし、別シリーズで書いているので。最重要は「■1 感謝大事」に尽きる。これが欠けていると他に何をやってもダメ。忙しい人はそこだけ読めばOK。 ■1 感謝大事 「ありがとう」は魔法の言葉。ドラマや小説で手垢にまみれた「愛情」なんかより、「ありがとう」の一言がよっぽどリアル。あるいは、アイラブユーとサンキューは一緒。 いや、斎藤一人のまわしものじゃないってば。流行のスピリチュアルや引きよせの法則じゃなくって、夫婦生活で実質的に使える。例えば口論で自分の主張を伝えたいときに言い添える。「△△をしてもらってて、いつもありがたいと

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 夫婦生活で学んだ7つの心得
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    na23 2008/05/09
    お幸せなようで(皮肉じゃなく)。
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 学力低下の本当の原因

    教育の荒廃が叫ばれている。 学校、保護者、子ども自身、そしてそれらを取り巻く環境――官僚、政治家、教育委員会、地域社会が制度疲労に陥っている。教育亡国論が喧しくとも思考停止と非難合戦、手をこまねいているばかり。教育現場は完全に活力を失っており、責任転嫁の応酬に明け暮れている。 ■ 教育改革の担当者は誰か? 象徴的な例を、いくつか挙げよう。ひとつめは、NHK世論調査(※1)だ。「教育改革の担当者は誰か?」という問いかけに対し、こんな結果が得られた。 注目すべきは、教育のまさに現場にいるはずの「教師」と答えたのが、たった8%ということ。あまつさえ、「父母」と答えたのがわずか2%は情けない。いわゆる「お上」任せである。「教育」は政争の具に貶められ、人質化している。そして、いまどきの教師、両親は、当事者意識を完全に欠如しており、犠牲になるのは子どもたちだ。 ■ 4脚のニワトリ、絵の具でできる「き

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 学力低下の本当の原因
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    na23 2008/04/02
    メディアの「問題化」のパターンが30年40年まったく変わっていないということ。
  • ローマ人の物語XI「終わりの始まり」の読みどころ

    ここは抜群に面白かった。 長い間、カエサル萌えにあてられるか、「たら・れば・思う」でお腹いっぱいになるか、でなければ「世界史の教科書」並みの解説に付き合わされて退屈だった。「史料のコピペ」+「だが、しかし」+「塩野節」のパターンは、正直ウンザリしてた。 だが、しかし、この巻は「今までのまとめ」+「塩分ひかえめ」なところがいい。そう、塩野節は塩味のようなもの。ないと締まらないし、強いとこっちもしょっぱい顔になる。ローマ帝国の凋落はここから。来し方を感慨深くふりかえり、行く末を諦観する、ちょっとおセンチな塩野氏が可愛い。塩分キツくて投げた人はここから再開するといい。 ■ 「ローマ人」を投げ出した人のために 極端な話、ハンニバル(3-5巻)とカエサル(8-13巻)だけ読んだら、あとはすっ飛ばしてここ(29-31巻)を読めばいいんじゃないかと。ハンニバルとカエサルの面白さは徹夜レベルだし、この「終

    ローマ人の物語XI「終わりの始まり」の読みどころ
    na23
    na23 2008/02/03