中国で「乳もみ」と「乳母」という「乳房」に関連した職業が注目を浴びている。この2つの職業は決して新しいものではないが、中国社会の変化を如実に示している。 昭和30年代までは日本でもあった職業 筆者が小学校に入学したのは1955(昭和30)年であった。もう50年以上も昔のことだが、今でも鮮明に覚えていることの1つに「乳もみ」という言葉がある。小学1年生の時に同級生となったS君は、父の会社の家族寮に有った我が家に近い借家に住んでいた。このS君の家に「乳もみ」という木製の看板が掛かっていたのである。「乳もみ」とは何か?これは小学1年生の筆者にとって素朴な疑問であった。「乳」といえば「おっぱい」であることは知っていたので、何となく照れくさく、肝心のS君を含めて誰にも聞けなかった。 S君の父親は盲人だったようで、当時の盲人たちがそうであったように、濃い青色の丸レンズの眼鏡を掛けていた。その盲目の父親
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