国際的に著名な建築家・故菊竹清訓氏(1928~2011年)の代表作で、老朽化を理由に取り壊しが予定されている出雲大社(島根県)の旧社務所「庁の舎」について、国連教育科学文化機関(ユネスコ)諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)が保全を求める声明を出したことが分かった。 声明は9日付でイコモスのサイトに掲載。「美術的、建築的な価値や歴史的重要性は争う余地がない」と保全を訴えた。これまでに日本建築学会や米国の建築史学会なども保存要望書を提出しており近代建築遺産の喪失を惜しむ声が広がっている。出雲大社は「取り壊し計画は変更しない」(広報担当者)としている。