国会リポート 第439号 甘利明本人が綴る、毎月2回のコラムです。国政で今何が起きているのか解りやすく解説しています。 ※本記事の無断転載を固くお断り申し上げます。 安倍元総理の銃撃死事件から10日余りが経ちました。未だ朝起きると、あれは現実だったのだろうかという思いが真っ先に頭をよぎります。心からご冥福をお祈りします。 今後、岸田政権は衆参で選挙に勝利し、絶対安定多数を取りながらも、不安定要因を内在する政権運営を強いられます。先頭に立って高めの豪速球を投げ、批判を一手に受け切れるだけの政治的体力のある安倍元総理の存在があればこそ、岸田総理の政治選択は「バランス感覚のある選択」として評価されて来ました。政界最強の重石を失った今、誰も安倍元総理に代わる存在がない中で、各種課題に対する妥当な「着地点」を自身が先頭に立って探って行かなければなりません。これからが本当の岸田総理の「胆力と真価」が問