人によっては刺激が強すぎるので、見ない(知らない)ほうが良いかもしれません。*1 ■World Art Report ロサンジェルス、LACMA&MOCA ……市原研太郎 ポール・マッカーシー回顧展 Geffen Contemporaryで行われていたのは、ポール・マッカーシーの回顧展だった。マッカーシーは、“Heidi”で共同制作をしているマイク・ケリーよりも年長で、キャリアも長いけれども、このように大きな展覧会を開いたのは初めてである。なぜ彼が、長い間本格的な注目を浴びなかったかは、作品を見ればすぐに理解される。というのもパフォーマンスをメインにやってきた彼の作品は、猥雑かつ暴力的、さらに俗悪かつグロテスクだからである。このような作品を目の前にして、ショックや苦笑を禁じ得ないのは当然だろう。今回の展覧会を見て、活動のある時点で彼のパフォーマンスが、系譜学上の祖先といってよいウィーンのア