愛知県豊田市の「鞍馬山別院弘恵(こうえい)寺」元住職、蓮尾友晴氏(45)が2012年までの7年間、寺の収入から約1億8000万円を高級腕時計の購入に充てていたとして、寺を運営する宗教法人が名古屋国税局から源泉所得税の徴収漏れを指摘されたことが分かった。 徴税額は重加算税を含めて約8000万円で、同法人は修正申告し納税した。 関係者によると、蓮尾氏は父親の後を継ぎ、01年6月に住職に就任。趣味で収集していたスイス製高級腕時計の購入費用を非課税となる宗教法人の収入から支出した。同国税局は、腕時計の購入は宗教活動とは無関係で、源泉徴収の必要な蓮尾氏への給与と判断したとみられる。 腕時計は1個当たり1000万円を超えるものもあり、多い時で約20個を所有していたという。蓮尾氏は今年1月に責任を取って辞任し、現在は同寺の職員。時計を処分して納税の一部に充て、不足分については同法人から借りて弁済したと