堀江貴文のもとを去って…… 山田司朗はめぐりめぐって、クラフトビールの世界にやってきた。彼の職歴と学歴を知れば、たいていの人が思わず「えっ」と声をたててしまうだろう。 山田が精魂を込め、自信を持って世に問う「馨和」は、日本食に合うビールとして、国内はもとよりアジアからヨーロッパへとファンを拡大させつつある。 「僕は"セレンディピティ"の寓話が好きです。エラーを恐れず、あきらめず、真剣にトライしていたら、ひょんな偶然から新たな成功が生まれるんです」 クラフトビールとは「地ビール」と理解してよい。ただ、日本では大手4社と沖縄のオリオンがメジャー、かたや地ビールは販売量、知名度ともマイナーという構図で語られがちだ。あるいは、観光地で売っている、ちょっと値の高いビール……程度だろう。だが、クラフトビールは製法やアルコール度数、ボトルとパッケージデザインなどいろんな面で個性的なうえ、芳醇で奥