自民党の安倍晋三総裁が、日本の現状に危機感を募らせている。民主党政権の弱腰・場当たり外交をあざ笑うかのように、中国艦船は連日のように、沖縄県・尖閣諸島周辺の日本領海や接続水域を侵犯・侵入している。野田佳彦首相は内閣改造を断行したが、衆院解散から逃げ回るだけで、長引くデフレや円高を克服して、日本経済を成長軌道に乗せる策を示すことができない。安倍氏は連載「突破する政治」の特別インタビューに応じ、「中国に一歩も引かない」と言い切り、「日本を取り戻す」ための戦略を一気に語った。 --野田第3次改造内閣をどう見るか 「国難に当たり、まず適切な対応を取ってほしい。同時に、新閣僚の顔ぶれには不安がある。いろいろ、あげつらう気持ちはないが、私が小泉内閣の官房副長官だったとき、田中真紀子文科相が外相に起用された。外務省を混乱させ、外交機密を漏洩(ろうえい)するなど、国益を害したのは事実だ」 --党首