印刷 厚生労働省は26日、岩手県宮古市の「ハニー食品」が製造した郷土料理「あずきばっとう」(真空加熱殺菌食品)を食べた鳥取県の60代夫婦が猛毒のボツリヌス菌による食中毒を発症したと発表した。全都道府県に、消費者や医療機関への周知を要請した。 鳥取県などによると、米子市の夫婦が24日、めまいやしびれ、ろれつが回らないなどの症状で一時重体となり、現在も意識不明。国立医薬品食品衛生研究所(東京)の調査で、あずきばっとうからボツリヌス菌の毒素が検出されたという。ハニー食品は自主回収しているという。 あずきばっとうは、もちの代わりに平打ちのうどんをいれたぜんざい。ボツリヌス菌は致死率の高い細菌で、瓶詰や缶詰など酸素が含まれない食品で増殖する。潜伏期間は8〜36時間。めまいや言語障害、呼吸困難などを起こす。