X氏が韓国の関係筋に聞いたところでは、李大統領は少数の政治アドバイザーを重用し、その振り付けで暴走している。経済アドバイザーや経済官庁、さらに経済界は困惑しきっている。 韓国はサムスンや現代など競争力が非常に強い企業を有する。そればかりが報道されるが、実は国内預金が少なく金融部門が非常に弱い。韓国企業は成長するためには海外からの借り入れに依存するほかない。欧米金融機関の経営危機は韓国の資金調達にもろに響いてしまう。 つまり、韓国は国際金融界の変動に弱い。韓国はこれまでウォン安の市場介入をしていると批判されてきたが、金融波乱があるととめどもない「悪いウォン安」になる危険を抱えているのだ。 通貨スワップ拡大の破棄で日本が困ることはない。国際社会に非難されることもないだろう。他方、韓国にとって通貨の防御力減少は打撃だ。しかし、これは微妙な手際の必要なゲームになる。 韓国が通貨有事になっても今度は