米国は現在、オバマ大統領のもと核軍縮を進めています。その背景には、(1)核兵器の使用はハードルが極めて高い(使えない)、(2) 核兵器維持の財政的負担、(3)通常兵器における米国の圧倒的な軍事的優位状況、といった要素があります。こうした観点から、米国はかねてより核兵器に代わる新たな抑止能力を模索しており、この文脈で注目されたのが、CPGS(Conventional Prompt Global Strike:通常兵器型即時全地球攻撃)構想です。 CPGSとは、文字通り、「地球上のあらゆる場所へ1時間以内に通常戦力による攻撃を行う」というコンセプトです。爆撃機や潜水艦、巡航ミサイルや弾道ミサイルがその運搬手段となります。 構想自体が陸海空軍、国防高等研究計画局(DARPA)、そして国防省全体や米議会、NASAにまで関係する広いものであることから、なかなか総括して見ることは簡単ではない、というか
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