全国の病院に勤める医師の40%が1週間に60時間以上の長時間勤務をしていて、過労死や医療の安全性への影響が懸念されることが、厚生労働省の外郭団体の調査で分かりました。 この調査は、厚生労働省の外郭団体、労働政策研究・研修機構が去年12月全国の病院に勤める勤務医を対象に行ったもので、およそ3500人が回答しました。 その結果、1週間当たりの労働時間は平均で53.2時間で、過労死の危険性が高まる目安とされる60時間を超えた医師は、全体の40%に上ったことが分かりました。 また、疲労を感じている医師が60%、睡眠不足を感じている医師が46%に上りました。 さらに、疲労や睡眠不足を感じている医師は、感じていない医師に比べて医療事故につながるおそれのある、いわゆる「ヒヤリ・ハット」を体験している割合が4割から5割程度高くなっていることも分かりました。 調査を行った労働政策研究・研修機構の郡司正人主任