この冬、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎は大流行する兆しを見せている。厚労省は、重症化しやすい子どもや高齢者らに特に注意を呼びかけている。 国立感染症研究所が、全国約3000の小児科病院から報告を受けている定点調査によると、1医療機関当たりの感染性胃腸炎の平均患者数は、12月3~9日の1週間で今季最高の19・62人に達し、過去10年間で最も多かった2006年に次ぐ水準となった。 感染研によると、今シーズン流行しているウイルスは、人間の免疫をすり抜けやすい性質に変異しており、感染が広がる一因になっている。同じ変異型のウイルスは、世界的に流行しているとみられるという。 国内では今月に入り、大分県竹田市の病院に入院していた男性患者(当時84歳)が死亡したほか、京都市左京区の病院でも80歳代と90歳代の男性患者が死亡。広島市でも1000人以上が集団食中毒にかかるなどした。西日本での流行が目立って