東証1部上場のマンション開発会社のランド。12月5日、決算を粉飾し債務超過の実態を隠していたとして、証券取引等監視委員会と神奈川県警が金融商品取引法違反(有価証券報告書等の虚偽記載)容疑で、同社や関係先を家宅捜索した。 賃貸ビルなど複数の不動産を売却した時の売却損を有価証券報告書に記載せず、今年2月期までの数年間に、20億円を超える損失を圧縮してきた疑いがもたれている。それでも、2012年2月期連結決算で、税引き損益段階で6億9200万円の赤字。11年同期には22億5000万円の赤字で、4期連続の赤字である。 ランドは96年12月、松谷昌樹社長が大手マンション業者、大京の同僚らと設立した会社。横浜と東京・多摩東部を地盤に、マンション開発を手掛けてきた。 同社が手がけていた不動産流動化とは、中古の商業ビルやマンションを買い取り、新品同様にリフォームして転売するビジネス。00年代に入り都心部の