蛋白質が体内で吸収される様子については、シェーンハイマーの実験が有名です。 アミノ酸にマークをつけてねずみに与ると、 尿中に27.4%が排泄され、糞中に2.2%が排泄されました。 残りが身体の蛋白質に取り込まれましたが、取り込み率が高かったのは、 腸壁、腎臓、脾臓、肝臓、血液、の順で、最も多く取り込まれると想定していた筋肉への取り込みはごく僅かでした。 ですから、蛋白質は摂りすぎると、約1/3が利用できずに排泄されます。 それでは、余った蛋白質のすべてが排泄されるかというとそうでもなく、 肝臓が糖新生によりアミノ酸2gから1gのブドウ糖を合成できますから、 特別な栄養条件のときには、蛋白質からブドウ糖を合成し、そのブドウ糖の1/10程度が 体脂肪組織に取り込まれると考えられます。 ただし、このような栄養条件は絶食や炭水化物抜きダイエットなどの極端な 食事制限時におこることで、普通の栄養状態