最近、やっと孔子が読まれるようになったようだが、 どうも孟子を深読みしている気配はない。 孟母三遷、仁義の提唱、浩然の気。 歴史上、孟子は時代の変化期に読まれてきた。 そこには王道論と背中合わせの革命論があった。 羅山、家康、仁斎、秋成、一斎、 吉田松陰、西郷隆盛、北一輝らが熱読した。 ではいま、あらためて孟子をどう読むか。 実は、急逝した松本健一さんが最後にのこしたのが 『「孟子」の革命思想と日本』の一冊だった。 この本を導きにして、21世紀の孟子を読みたい。 先だって松本健一さん(1092夜)が亡くなった。9月の宮崎日南でのネットワン「縁座」で一緒に話す予定だったのだが、急遽連絡が入って胃癌の危惧があるので入院するかもしれないから、申し訳ないがどうしても顔を出せないと言われた。 それから多少のゲラなどの取り交わしがあったのだが、手術の甲斐なく逝ってしまわれた。声は元気のようだったけれど