アテルイ、モレの顕彰碑 (京都市清水寺) 蝦夷(えみし、えびす、えぞ)は、大和朝廷から続く歴代の中央政権から見て、日本列島の東方(現在の東北地方)や、北方(現在の北海道、千島列島、樺太)などに住む人々の呼称である[1]。 大きく、「エミシ(蝦夷)」と「エゾ(蝦夷)」という2つの呼称に大別される。 大和朝廷の支配に服した東国の蝦夷(エミシ)は、俘囚と呼ばれ、他地域へ移住させられることがあった。 蝦夷は古くは愛瀰詩と書き(神武東征紀)、次に毛人と表され、ともに「えみし」と読んだ。後に「えびす」とも呼ばれ、「えみし」からの転訛と言われる[2]。「えぞ」が使われ始めたのは11世紀か12世紀である[3]。 えみし、毛人・蝦夷の語源については、以下に紹介する様々な説が唱えられているものの、いずれも確たる証拠はないが、エミシ(愛瀰詩)の初見は神武東征紀であり、神武天皇によって滅ぼされた畿内の先住勢力とさ