中東のシリアにあるイランの大使館が、イスラエルによるとみられる攻撃を受けて、軍事精鋭部隊の幹部らが殺害されました。イランのライシ大統領はイスラエルに対し「報復を受けずには済まされない」とする声明を出し、何らかの報復措置を取る考えを強調しました。 目次 殺害されたザヘディ准将は特殊任務に従事 イラン大統領「イスラエルは報復を受けずには済まされない」
アメリカ中央軍は現地時間の2日夜、日本時間の3日朝、イラクとシリアの領内で活動するイラン革命防衛隊の「コッズ部隊」やそれに関係する武装組織に対し、空爆を行ったと発表しました。 ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は記者団に対し、先月28日、中東のヨルダンでアメリカ軍の拠点が攻撃され、兵士3人が死亡したことへの報復措置だと説明したうえで、「攻撃はイラクとシリアの合わせて7か所に向けて行われ、標的は武装組織の指揮所やミサイル、それに無人機の関連施設など85に上る」と述べました。 カービー調整官は「報復措置は今夜、終わるわけではない」と述べ、攻撃は一定期間続くとの考えを示しましたが、「アメリカはイランとの衝突も、中東での衝突の拡大も望んでいない」と強調しました。 これに対し、イラン外務省の報道官は3日、声明を出し、「イラクやシリアの主権侵害であり、アメリカ政府はまた、戦略的な過ちを犯した」と非
トルコ・イスタンブールで、6人が死亡した爆発が起きた現場のイスティクラル通りに事件翌日に飾られた国旗(2022年11月14日撮影)。(c)Yasin AKGUL / AFP 【11月20日 AFP】トルコ空軍は19日夜、シリア北部で複数の町を空爆した。英国を拠点とするNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、一連の空爆で、米国が支援するクルド人主導の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」の構成員6人と政府軍側の6人が死亡した。 トルコ政府は、先週イスタンブールで6人が死亡した爆発について、反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」の犯行だと非難している。国防省は20日早朝、ツイッター(Twitter)で空爆の瞬間を映した動画を公開し、「テロリストの根城は精密爆撃で破壊された」と発表した。 人権監視団のラミ・アブドルラフマン(R
(CNN) 米空軍幹部は24日までに、ロシアが肩入れする中東シリアに駐留しているロシア軍の地上や空での活動がウクライナ侵攻以降、「より攻撃的な色合いを増した」と報告した。 中東などを管轄する米中央軍の指揮下に入る米中央空軍のアレックス・グリンケウィッチ司令官(中将)が、米メリーランド州で最近開かれた空軍や宇宙軍関連の討論会で述べた。 イラクやシリアに配置される米軍は結果的に空陸で重圧の増大を受けており、「率直に言えば兵器搭載のロシア軍の航空機が米軍部隊の上空に飛来するような場所では懸念を多少抱いている」とも明かした。 米国のパイロットらは連日、これらロシア軍航空機と近い距離で接触しており、針路のけん制や誘導の飛行などの任務を遂行していると指摘。過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の掃討戦などを続けるためシリアやイラクに展開する米の地上部隊の安全確保に必要な措置とした。 同司令官
欧米諸国はロシアのウクライナ侵攻から数日以内に国際法を行使し、ロシアに厳しい制裁を課した一方でウクライナの難民を手厚く受け入れ、その武装抵抗に喝采の声をあげた。 ところが、こうした対応は中東の人々の怒りを買っている。国際紛争に対する欧米諸国の反応が明らかなダブルスタンダード(二重基準)だというのだ。 パレスチナ暫定自治政府のマリキ外相は3月初旬、トルコで開かれた安全保障フォーラムの場で「70年以上も実現不可能と言われていたあらゆることが、1週間足らずで日の目を見た」とした上で「欧米の動きは驚くほど偽善的だ」と述べている。 2003年3月に勃発したアメリカ主導によるイラク戦争については、特定の国が他国に違法に侵略したという見方があった。だが、アメリカに立ち向かったイラク人はテロリストの烙印を押され、西側に逃れた難民は安全保障上の脅威になり得るという理由で追い返されることもあった。 バイデン政
がれきの中を歩く少年=2017年、シリア・アレッポ/GEORGE OURFALIAN/AFP/AFP/Getty Images イスタンブール(CNN) アブデル・カフィ・ハムドさん(36)はウクライナのことを考えずにはいられない。シリア人のハムドさんは日々ニュースを追い、団結のメッセージをツイートし、5歳の娘にウクライナ国旗の描き方を教えながら過ごしている。戦争、死、苦悩をとらえた想像を絶する光景が世界中に発信される中、ウクライナ人が味わっている状況を理解できる人はほぼ皆無だとハムドさんは言う。 ハムドさんはCNNに「誰もウクライナの人たちの気持ちを理解できない。世界で彼らのことをよく理解できるのはシリア人しかいません」と語った。 ウクライナとロシアの戦争を見つめる英語教師のハムドさんの脳裏に、人生で最も暗い記憶、2016年にアレッポの街が包囲された時のことがよみがえる。 今年2月末、ロ
内戦が終わらないシリアでは、多くの国内避難民が劣悪な環境のテント生活を強いられている。そんな難民キャンプで5月、鎖につながれていた6歳の女児が亡くなった。その悲しすぎる死因は図らずも、「忘れられた戦争」の闇に光を当てたといえる。 足かせをはめられ檻の中に 写真に写っているのは、ボサボサの髪に汚れた服、顔にも泥がついたまま、その小さな手で鎖をつかんでいる6歳の女の子だ。ナーラ・アル・オスマンが亡くなる数ヵ月前に撮影されたこの一枚が、彼女の短すぎた人生の過酷さを物語っている。 ナーラは最期の数年間を、父親ときょうだいと一緒に、狭く密集したテントの中で過ごした。10年にわたるシリア内戦、世界から忘れ去られたとも言えるこの戦争により、国内避難民となった人々が暮らすキャンプだ。 その貧窮化した環境のキャンプで、ナーラは歩き回らないようにと、父親から足かせをはめられ鎖につながれていたことがよくあったと
シリア首都ダマスカス旧市街にある歴史的建造物の中庭(2020年11月18日撮影)。(c)LOUAI BESHARA / AFP 【1月17日 AFP】シリア人のラニア・カタフ(Rania Kataf)氏(35)は、内戦で荒廃した祖国の首都ダマスカスの旧市街の路地を散策しながら、伝統的な住宅を隅々まで写真に収めている。こうした家々が危機的状況に陥っている様子を目の当たりにし、建築物を後世に残すために電子情報としてアーカイブ化する取り組みを始めたのだ。 「第2次世界大戦(World War II)中に欧州の写真家たちが都市の建造物を記録して、その一部を後に再建につなげたことに着想を得た」と話す。 ダマスカス旧市街は、100年余りの歴史を持つ優美な家々で知られる。大抵の場合、2階建ての建物が四角い中庭を囲み、緑が茂る庭の中心には石を彫り込んで造った噴水がある。 ダマスカスの大部分は、10年近く続
トルコ国境に近いシリア北東部ハサカ県で行われたロシア軍とトルコ軍の合同パトロール(2020年12月24日撮影)。(c)Delil SOULEIMAN / AFP 【1月2日 AFP】在英NGOのシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)は昨年12月31日、シリア内戦による2020年の死者は少なくとも6800人だったと発表した。年間の死者としては、2011年の内戦発生後で最も少ない。 内戦発生からこれまでの死者の合計は、民間人11万7000人を含む38万7000人となった。 反政府デモへの厳しい弾圧をきっかけに始まったシリア内戦は2020年、シリア北西部で停戦が実現。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)もあって戦闘の勢いは衰えた。だが、依然として毎週、人命が失われている。 シリア人権監視団の統計によると、シリア内戦で2019年には
シリア・アレッポ県にある反体制派が掌握している町アタレブで、パトロールに当たるトルコ軍兵士(2020年2月19日撮影)。(c)AFP/Aref TAMMAWI 【2月29日 AFP】(更新)トルコ当局は29日、シリア政府軍の空爆によりトルコ軍の兵士33人が死亡したことを受けて、シリア北西部にある化学兵器施設を破壊したことを明らかにした。 ロシアの支援を受けるシリア政府軍が同国北西部イドリブ(Idlib)県で27日に実施した空爆により、トルコ軍の兵士33人が死亡。同国軍にとっては、ここ数年で戦場における最大の人的被害を受けた。匿名を条件に取材に応じたトルコ当局高官は、その事態を受け、同国軍が夜半にかけて「(シリアの)アレッポ(Aleppo)南方13キロに位置する化学兵器施設の他、多数のシリア政府側の攻撃目標」を破壊したと述べた。 だが一方で、シリア内部の情報源に依拠する在英NGOのシリア人権
シリア政府軍によるイドリブ・アレッポ両県への攻撃から逃れてきた人たちのための仮設避難民キャンプで遊ぶシリア人の子どもたち(2020年2月18日撮影)。(c)Bakr ALKASEM / AFP 【2月19日 AFP】シリア政府軍は18日、反体制派の最後の主要拠点がある同国北西部への攻撃を続けた。多数の民間人が避難を強いられており、人道上の大惨事になる懸念がいっそう高まっている。 シリアでは過去3か月足らずの期間に、およそ90万人が自宅や避難所からの退去を強いられている。冬のさなかに多数の人々が野宿を迫られている。 国連(UN)は、このうちおよそ50万人は子どもだとし、雪に覆われた避難民キャンプで厳しい環境にさらされ、死亡する子どもが出ていると指摘した。 国連人道問題調整事務所(OCHA)のデービッド・スワンソン(David Swanson)報道官は、「直近4日間だけで、新たに約4万3000
シリア北西部イドリブ県南部から逃れ、同県北部の避難民キャンプで暮らす子どもたち(2019年12月27日撮影)。(c)Aaref WATAD / AFP 【12月28日 AFP】シリア北西部イドリブ(Idlib)県では、政府軍とロシアによる爆撃から逃れるためここ2週間で約23万5000人が避難する事態となっている。激戦地の町に通じる道路は27日、民間人で埋め尽くされた。 AFP特派員によると、現地では家族連れの民間人たちがマットレスや衣服、家電製品と共にピックアップトラックに乗ってイドリブ県南部から避難。その大半は、北方のより安全な地域へと向かった。 内戦開始から8年が経過したシリアでは、イドリブ県が反体制イスラム過激派の最後の主要拠点となっている。今年8月には停戦協定が結ばれていたが、シリア政権軍は今月中旬以降、同盟関係にあるロシア軍と共に同県南部での爆撃を強化。国際社会は緊張緩和を要請し
シリア北西部イドリブ県で、空爆から逃れて同県北部のトルコ国境付近に車で避難する人々(2019年12月20日撮影)。(c)Aaref WATAD / AFP 【12月21日 AFP】イスラム過激派グループの拠点となっているシリア北西部イドリブ(Idlib)県で、激しい爆撃を受けて多数の住民が避難する事態となっている。国連人道問題調整事務所(OCHA)が明らかにした。16日から続く戦闘の激化により、同地域の人道的状況がさらに悪化している。 在英のシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)は20日、国連(UN)が緊張緩和を呼び掛けたにもかかわらず、イドリブ県では16日以降で戦闘が増加。過去24時間でさらに激しさを増し、政府側・反体制側で80人以上が死亡したと述べた。 イドリブ県は、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の元傘下組織を前身とする反
シリア北西部イドリブ県カーにある避難民キャンプで、政府軍による前夜の空爆で負傷した少女(2019年11月21日撮影)。(c)Omar HAJ KADOUR / AFP 【11月23日 AFP】シリアの内戦を逃れ、避難民キャンプでようやく一息つけると思っていた人々の頭上に20日夜、政府軍のロケット弾が降ってきた。「夜の祈りを終えた時、大きな爆発音が聞こえた。走って兄弟のテントに戻ると、炎に包まれていた」と、避難民のアブ・マフムード(Abu Mahmoud)さんは語った。 現場は、トルコ国境に近いシリア北西部イドリブ(Idlib)県のカー(Qah)村にある避難民キャンプ。シリア国内各地から戦火を逃れてきた人々が、白い粗末なテントを並べて暮らしている。 21日朝、そのテントの列の一部が灰燼(かいじん)に帰し、金属製の骨組みだけが残る惨状があらわになった。マフムードさんの兄弟はやけどを負い、ロケッ
トルコのシャンルウルファから撮影した、シリアの国境沿いの要衝の町ラスアルアインから立ち上る黒煙(2019年10月17日撮影)。(c)Ozan KOSE / AFP 【10月18日 AFP】(更新)トルコは、同国がシリア北部で進める軍事作戦を5日間停止することで同意し、クルド人が率いる部隊が安全地帯から撤退し国境から離れることを条件に作戦を終了する意向を表明した。マイク・ペンス(Mike Pence)米副大統領とトルコ当局が17日、明らかにした。 ペンス氏はトルコの首都アンカラで、レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領らと会談した後に記者会見し、トルコの軍事作戦が「(クルド側部隊の撤退)完了後、完全に終了する」と表明した。 ペンス氏はまた、米国が「今後120時間での秩序ある撤退を支援する」ためにクルド人勢力と協力すると説明。5日間の停戦中、米国はトル
トルコ国境に近いシリア北東部ラスアルアイン付近に集結した親トルコのシリア人民兵ら(2019年10月12日撮影)。(c)Nazeer Al-khatib / AFP 【10月13日 AFP】シリア北東部で越境軍事作戦を展開するトルコ軍は、国際的な非難や米国の制裁警告にもかかわらず、クルド人勢力への攻勢を強めている。11日には、戦略的要所となる国境の町ラスアルアイン(Ras al-Ain)に侵攻した。 トルコ軍とシリアの親トルコ派民兵らは、前夜からクルド人部隊と戦闘を繰り広げた末、ラスアルアインに入ったと、トルコとクルド人勢力双方が明らかにした。ラスアルアインは、トルコが軍事作開始から4日目で初めて掌握したクルド人支配地域の町。トルコ国防省はこれをラスアルアイン陥落と称賛した。 一方、現地のクルド人防衛勢力はラスアルアインの陥落を否定。現地のAFP記者も、トルコ側の部隊がラスアルアインに入った
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