「微博は中国政府が治安を維持するためのツールになっている」―小著「『網民』の反乱」でもインタビューを掲載した中国のネットジャーナリスト安替が、今年2月自らのブログなどで興味深い見方を発表した。だが、彼の指摘に対しては「微博の役割を過小評価するもの」と批判も出ている。今回はこうした議論を基に、中国のネットにおける言論の自由や社会との関係について考えてみたい。 安替がブログや香港の雑誌「陽光時務週刊」などに発表したのは「革命的推特(ツイッター)、維穏的微博」という文章だ。長いので一部を抜粋しながら紹介する。 2011年アラブの春で、ツイッターやフェースブックなどのソーシャルメディアはチュニジア、エジプトの独裁政権を倒すのに重要な役割を果たした。そこで全世界の目がこの世界最大の非民主国家、中国と、世界で最もユーザーの多いソーシャルメディア、微博に向けられた。多くの研究や報道は、微博は中国の民主化