将棋の現役プロ棋士5人と五つのコンピューターソフトが団体戦形式で戦う「第3回電王戦」の第4局が5日、神奈川県小田原市の小田原城で指され、棋士がソフトに敗れた。対戦成績は棋士側の1勝3敗となり、団体戦での負け越しが決定。2年連続の敗北に棋士たちの衝撃は大きい。 棋士側が2連敗のあと1勝を返して迎えた第4局。名人戦挑戦の経験もある森下卓九段(47)がソフト「ツツカナ」と対戦。九段得意の「相矢倉」と呼ばれるじっくり組み合う戦型になった。序中盤では後手番ながら駒得した九段がリードしたかに見えたが、途中で形勢が入れ替わってからは完璧に押し切られ、135手で敗れた。 終局後、森下九段は「うまく指せて勝てる将棋だと思ったが、勝ちをつかみきれなかった。団体戦の敗北は申し訳ない」、ツツカナ開発者の一丸貴則さん(29)は「完走できてホッとしました。勝てたのは良かったです」と話した。