安倍晋三首相は、再び批評家たちの予想を退け、戦後の政治家の中で最も優秀な1人であることを証明した。 支持率を揺るがすスキャンダル、そして政権与党である自由民主党の内部からの長期にわたるリーダーシップへの批判に直面し、安倍首相は先制攻撃を選んだ。相手の攻撃態勢が本格化する前に、解散総選挙に打って出ること、そして北朝鮮をめぐる切迫した危機感を利用することで、国全体および与党内において、彼は見事に自分の権力を再構築したのである。 日本の有権者の意識には矛盾がある そうなった今注目すべきは、この新たな権力を安倍首相がどう使おうとしているかだろう。途方もない野望にも見える、憲法改正という生涯の目標に利用するのだろうか。それとも、戦時期に端を発するもう1つの歴史的アジェンダにけりをつけ、ロシアと平和条約を締結するのだろうか。 まもなく来日する、アメリカのドナルド・トランプ大統領が引き起こすきりのない混