2017年12月、ユタ州議事堂の前で抗議活動をする先住民の活動家。5000人のデモ参加者は、55万ヘクタールのベアーズ・イアーズ国立モニュメントを約85%縮小するというトランプ大統領の方針に抗議するために集まった。PHOTOGRAPH BY AARON HUEY 米国西部の土地は、かつて政府が先住民から取り上げて以来、激論の的になってきた。 米国が太平洋に向かって拡大していた19世紀、「誰のものでもない土地」を入植者や鉄道会社、鉱山会社に譲渡することは、国家建設に欠かせないと考えられていた。だが1870年代になって、中西部で森林の乱伐が進むと、天然資源の急速な枯渇によって米国はいずれ窮地に陥るのではないかとの不安が広がった。 資源は有限だという新たな認識から、連邦政府が国益に沿って恒久的に管理する「公有地」という概念が生まれた。1872年、ユリシーズ・グラント大統領は法案に署名し、イエロー