ICTと消費電力について、どんな課題が出ているのでしょうか。 佐藤一郎教授(以降、佐藤氏):科学技術振興機構が2021年に発表した「情報化社会の進展がエネルギー消費に与える影響」によると、ICTセクターの消費電力は18年から30年にデータセンターが14 TWh(テラワット時)から90 TWhへと6.4倍に、ネットワークが同期間に23 TWhから93 TWhへと4倍に増加すると見込まれています。その後も増加ペースは加速していきます。 資源エネルギー庁の調べによると、日本の20年の発電電力量は1000.8TWh。今年の夏は電力不足が深刻化していますが、このままだと30年前後にはICTの電力消費の増加により、電力供給不足が慢性的に生じることになります。 ICTによる消費電力の急増は実は日本だけでなく、世界的な傾向です。世界では日本を上回るペースで消費電力が増える見込みです。夏の電力問題は日本国内
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