新型コロナウイルス感染拡大の影響で、救急搬送を要請してもなかなか病院が見つからない「搬送困難事例」が急増している実態が浮かんだ。医療崩壊につながりかねない事態に救急現場は「救える命も救えなくなる」と危機感を募らせる。 足立の病院、域外から流入 広尾の救急センター停止 東京都足立区の等潤病院には昨年12月以降、発熱などのコロナ疑いで救急搬送される患者が増えている。 同病院は救急隊による搬送調整ができない際に患者を受け入れる都の「地域救急医療センター」に指定されている。足立、荒川、葛飾の3区が担当だが、最近は江東区や台東区など本来は受け入れ対象外の地域からの搬送も目立つようになってきた。