私が取材でスウェーデンの首都ストックホルムを訪れたのは、街がクリスマスに向けてにぎわう12月中旬。「現金なんて使わないよ」という現地コーディネーターのことばを信じ、通貨クローナに全く両替せずに乗り込んでみた。若干の不安を感じた。 しかし、実際には問題なし。空港のコンビニ、市内のレストラン、駅の券売機などで当たり前のようにスマホ決済用の機器やクレジットカード・リーダーがあり、デジタルマネーの受け取りしか想定していないようだった。 日本ではレジの横によくある“現金用のトレー”の場所にクレジットカード・リーダーが固定されていて、しかも客が自分でカードを差し込むのが一般的で驚いた。 レストランでは、レジの横に「現金NG」と書いてあるところまであった。デパートの有料トイレでも、クリスマス・マーケットの小さな商店でも、とにかくどこでもデジタルマネーありき。1週間の取材中、現金がなくて不便を感じることは