白い絹の幕に囲われ、本殿に向かうご神体が載った神輿(10日午後7時59分、島根県出雲市の出雲大社で)=近藤誠撮影 60年ぶりの大改修「平成の大遷宮(だいせんぐう)」が進む出雲大社(島根県出雲市)で10日夜、大遷宮の最も重要な祭事「本殿遷座祭(せんざさい)」が営まれ、2008年4月から仮殿(かりでん)に移っていた祭神・大国主神(おおくにぬしのかみ)のご神体が、修復を終えた本殿(国宝)に戻された。 新しくなった本殿に祭神を迎えることで、その霊力が蘇(よみがえ)り、人心も清らかになるとされる。 本殿前の門の提灯(ちょうちん)以外の明かりが落とされた中、千家尊祐(せんげたかまさ)宮司や天皇陛下のお使い、神職ら約260人が行列をなして、神輿(みこし)に載せたご神体を白い幕「絹垣(きぬがき)」で囲んでゆっくりと本殿へ。境内では、氏子ら約1万2000人が1953年以来となる祭事を見守った。