独学でよかった―読書と私の人生 スポンサード リンク ・独学でよかった―読書と私の人生 映画評論を中心に文筆活動で数々の受賞歴を持ち、日本映画学校校長の佐藤忠男氏の自伝。著者は、工業高校定時制卒で、少年飛行兵、国鉄職員、電話機の修理工事人などの職を経ながら、独学で映画評論家としての道を切り拓いた。自信に満ちていながら、優しさもそなえる、風格のある独白がとても魅力的。いい先生だなと思う。 評論家になりたかった著者は働きながら文章を書き雑誌への投稿を続けた。アマチュア工員が書く映画評論という物珍しさもあってプロ編集者たちの目に留まるが、会社を辞めてプロになりますと言ったら、「アマチュアだったから面白かったのに」なんて言われる。それでもめげずに猛烈な読書をして知識を蓄え、自分流のテーマと作風を洗練させ、独立独歩で世界にその力を認めさせる。 アマチュア、フリーの著者に対して、冷たいプロの世界にその