中部の事例では、名古屋大学の省エネルギー化に向けた取り組みに、ナレッジコミュニケーションがソリューションを提供した。IoT人感センサーを使って電力量消費量をリアルタイム分析し、電力デマンドやベース電力の寄与度の高い場所を特定。大学施設全体の省エネ化につなげているという。 IoTやAI、クラウドをはじめとするIT活用に対して、製造業を中心とする日本企業は全般的に消極的といわれて久しい。「人が何とかしてしまうことで、IT化が前に進まないという実情があった」(福田氏)。しかし2018年ごろから、IT活用に取り組まなければ海外との競争に勝てないという意識が強くなっており、地域版IoTビジネス共創ラボの活動の手応えにもつながっている。 福田氏は「かわさきの大矢製作所は、ある意味で町工場がIoT活用に取り組む典型的な事例といえるだろう。同社の2代目社長が自身で川崎市の補助金を申請するなど、強い意識を持