山上たつひこ『中春こまわり君』2巻(2010年小学館、1143円+税、amazon)が発売されているわけですが。 2004年にこまわり君が復活して、すでに6年が経過。1巻の収録作品は4年以上かけて描かれたものですが、この2巻収録分は1年かからずに描かれています。山上たつひこは、マンガ家として本格的に復帰したといっていいのでしょう。 すでにこまわり君は狂騒的なギャグ世界の住人ではありません。妻を持ち子を持ち、常識を持った会社員としてきちんとした生活をおくっています。もちろんギャグは昔取った杵柄というもので、名人芸というか古典芸能化しているというか、ちゃんと笑えます。 1巻2巻をとおして読んで、新こまわり君のパターンはふたつ。ひとつはキャラクターたちがああだこうだとかけ合いながらギャグを見せるパターン。かつての『がきデカ』と同様ですな。とくにかつてのキャラクターを知ってる高年齢読者にはたまらな