JPモルガンの損失事件が市場を騒がせているようです。(例えばhttp://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C9381959FE3E3E2E3E78DE3E3E2E7E0E2E3E09790E0E2E2E2) その損失額自体はJPモルガンの体力からすればたいしたことないといえそうですが、二つの点でこの事件はワタクシにとって憂鬱です。 ひとつはこの事件が「規制反対派」とりわけボルカー・ルールに対する反対の急先鋒ともいえるジェミー・ダイモン氏率いるJPモルガンで発生したことです。端的に言えばボルカー・ルールというのはつぶせないような巨大銀行すなわち「too big to fail」の対象となりうるような金融機関に対し自己勘定でのトレーディング(リスクテイク)を厳しく制限しようというもので、今回の事例がまさに「自己勘定でのヘッジ(と称するトレ