ブロガーのテラケイ氏が、さまざまな分野の専門家と「家族」について語り合う。 「結婚」「家庭」「つながり」「絆」――そんなことばを耳にする機会が、いつしか多くなっていた。それは、私が20代も半ばを過ぎ、そういったキーワードを気にするような年頃になったからなのかもしれない。けれど、ただそれだけではないような気がしていた。自分だけでなく、多くの人が、家族のあり方、ひいては、人と人との結びつきのあり方について、「迷い」や「不安」を抱えているのではないかという、漠然とした予感があった。 いま20代である私たちの世代は、「ゆとり世代」あるいは、ネットでは通俗的に「さとり世代」とも呼ばれ、大きな理想を持たず、身の丈にあった、無理のない人生を選びたいと望む傾向が強いとも言われている。しかし実際のところは、先行きの見えない不況のただなかを過ごし、自分の親世代が辿ってきたような将来像を描きたくでも描けないでい
![特集:家族/荻上チキ責任編集 α-Synodos vol.197 - SYNODOS](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a180de9cbfa57e94b6e6742049ec2e91444dbd21/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fsynodos.jp%2Fwp2%2Fwp-content%2Fuploads%2F2021%2F06%2Fa-synodos_big_197-1-700x933.jpg)