ウイグル自治区共産党が制定した綱領によると,少数民族言語を第一とし,漢語を第二とすることになっている。しかし,現実にはウイグル語の表示や看板がウルムチ市でますます少なくなっている。少数民族の言語や文化は全く尊重されなくなっている。 新疆ウイグル自治区は,「ウイグル」という名称を冠しているが,ウルムチなど大都市は漢族の都市となっている。漢語(中国語)の読み書きができないウイグル人はたくさんいる。少数民族が大学に入学するのは非常に難しい。新疆のトップ大学である新疆大学を訪問してみると,ウイグル人など少数民族の学生姿を見かけることはない。自治区綱領は実態を反映したものではない。ウイグル語で高等教育をかつて受けることができたが,いまでは受けることはできない。ウイグル人の先生がウイグル語ではなく,漢語で授業をしなければならなくなっている。 新疆大学では,漢族の学生のほとんどが少数民族の学生と交流する
ピエール先生⇒<中国人>の境界 - 梶ピエールの備忘録。 その「揺れ」を体現したのが孫文の民族観である。「華夷之弁」を唱える革命派の領袖でありながら、一旦中華民国が成立すると「大一統」の系譜につらなる「五族協和」をスローガンとして取りいれ、さらには同化主義を前面に出した「中華民族の創設」へ、さらには民族自決を掲げたコミンテルンとの政治的妥協と、この「革命の父」の<中国人>観は、麻生総理も真っ青なくらい大きくブレ続けた。 中国共産党自体も初期の陳独秀のころはコミンテルンの方針に沿った民族自決・連邦制路線を踏襲していたのが、その後よりプラグマティックな民族区域自治へと大きく転換し、中華人民共和国成立後は清朝の版図を引き継ぐ「大家庭」に各民族が属する、という図式を自明にするにいたった。 単純な同化主義=大漢族主義を戒める費孝通の「中華民族多元一体論」が公式見解として確立した現在でも、その枠組みに
→紀伊國屋書店で購入 1年間余にわたって10日ごとに、「富士倉庫資料」のラベルの貼られたファイルが2冊ずつ、朝日新聞大阪本社から宅配便で届けられた。全72冊の点検が終わったとき、ホッとすると同時にがっかりした。東南アジアを専門とする者として、東南アジアにかんするものがもっとあると期待していたからである。とくに日本が占領した土地で、朝日新聞が担当・発行したジャワ新聞、ボルネオ新聞、香港日報との関連で。 「富士倉庫資料」は、本書でつぎのように説明されている。「朝日新聞大阪本社には、通称「富士倉庫資料」と呼ばれる大量の写真資料が保管されている。撮影時期は1931(昭和6)年の満州事変の前後から第2次世界大戦敗戦までの時代が中心で、アジア各地へ派遣された特派員の撮影や通信社からの配信による写真からなる。その総数は、7万枚以上に及ぶ」。「本書は、2006年7月17日付から2009年3月27日付まで、
「中国は果たして民主化するのか」――。こう考え込む人が日本でもアジアでも増えた。北京五輪であますことなくその力を誇って見せた中国。もし、この国が民主化しないのなら、アジアの人々は「隣の大国が権威主義的体制を捨てぬまま、膨らみ続ける」というあまり幸福でない状況に直面する。 80年代に始まったアジアの民主化 20世紀末ごろまで、「中国もいずれは民主化するだろう」と何となく考える人が多かった。80年代半ば以降、アジアの国々が相次いで民主化したからである。 フィリピン、韓国、台湾。90年代に入ってインドネシア。民主化の契機はさまざまだったが、いずれも長期に続いた独裁体制の後に、「公正な選挙」、「言論の自由」と、政治犯の釈放など「人権の保障」が制度的、あるいは実態的に導入された。 これらの中には、初期段階で幼い民主主義が揺れた国もあったが、昔の独裁体制に戻ったケースはない。この事実こそが「ア
北朝鮮は8日、「最近、該当機関が(1978年に拉致された)金英男(キム・ヨンナム)氏(44)の消息を確認した。(今月末の)金剛山離散家族特別対面行事の際、金英男氏と韓国側の母親との対面を準備することにした。韓国内部で問題が発生することのないよう、韓国当局が責任をもって対処することを望む」とした。 金さんの母、崔桂月(チェ・ゲウォル)さん(82)は「とてもうれしいし、感謝している。息子に会ったら、抱いてなでてやりたい」と涙声で話した。 崔さんは高校生の時に海水浴場で行方不明となった金さんが溺死したと思いこみ、以来30年近く法事を行ってきた。崔さんの現在の心境を、子をもつ親なら誰でも想像できるだろう。 今回崔さんが、金さんの生存を確認し、短い時間とはいえ対面できるようになった背景には、日本人拉致被害者を探し当て、連れ戻そうという日本政府の粘り強い努力があった。 日本政府は1977年、中
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