しゃっくりがなかなか止まらず、呼吸が苦しくなったり話しづらくなったりしていらいらした経験のある人も多いだろう。どういう仕組みで起き、どうしたら止まるのか。 藤田保健衛生大学(愛知県豊明市)准教授で医師の近藤司さんによると、しゃっくりは、肺を動かして呼吸させる横隔膜が強く収縮して息が早く吸い込まれるのと同時に、声帯が急に閉じられる現象だ。しゃっくりの役割は不明だが、生物が水中から陸上に上がり、えら呼吸から肺呼吸に切り替わる過程で、肺に水が入らないよう気管を塞ぐ仕組みの名残という説がある。 しゃっくりの際には「ひっく」という音が出る。「ひっ」は声帯が急に閉じようとする時の声帯の振動音で、「く」は声帯が閉じて息が止まった時の音だという。 なぜ、横隔膜の収縮と声帯の閉鎖が同時に起こるのか。「しゃっくりの指令センターである延髄のしゃっくり中枢に、刺激が与えられるからです」と近藤さん。 炭酸飲