バリー・シュワルツ「なぜ選ぶたびに後悔するのか」ランダムハウス講談社、1800円、2004年10月20日、ISBN4-270-00038-4。 現代社会は選択肢がたくさんありすぎて、かえって不幸になっている、と論じた本です。 いつも大学で、いろんな本を「おもしろいよー」と宣伝しても、あまりみんな興味を示さないのに、 なぜかこの本は、黙って読んでるだけでみんなが興味を示し、「次、貸して!」と2人から言われました。 それでは面白かったところを紹介。 ノーベル賞を受賞した心理学者のダニエル・カーネマンらの研究によると、 過去の経験のうれしさ、不快さに関する記憶は、ほぼ全面的に、つぎのふたつの要因で決まるという。 ピーク(最高の瞬間あるいは最悪の瞬間)にどう感じたかと、終わったときどう感じたかだ。 これはカーネマンの「ピーク・エンドの法則」と呼ばれている法則で、 わたしたちはこの法則にしたがって経