昔の製粉方法は、小麦を挽いて、ふるいにかけるだけでしたが、現在は、1粒の小麦を40種類以上に取り分けます。これを段階式製粉方法といいます。 現代の製粉方法 昔の小麦製粉は至って簡単でした。小麦を石臼で挽いて、篩(ふるい)にかけ、網の目を通り抜けたものが小麦粉になりました。ただこの方式は簡単ですが、皮の部分が小麦粉に混ざってしまい、パンがごわごわして、食感もよくないという欠点がありました。表皮が混じると食物繊維やビタミン群などが摂取でき、健康に良いのは確かですが、充分すぎるほど食物繊維をとっていた先人達は、それよりももっと白くてふんわりとしたパンを食べたいと思うようになりました。 では「白くてふんわりしたパンを焼くにはどうすればいいか?」。これは表皮が混入することなく、小麦の胚乳部分だけを、いかに取り出すことができるかにかかっています。ところが石臼でいきなり小麦を小さく挽いてしまうと、胚乳も