バッテリーの発火事故による発煙で高松空港に緊急着陸するなど、運行トラブルが相次いでいる新型旅客機ボーイング787について、運航停止措置を指示していた国土交通省は3日、787型機の機体番号を「737」に塗り替えることで早期の運航再開に結びつけたい方針であることを明らかにした。 B787型機は、米ボーイング社が満を持して発表した新中型旅客機。従来のB767型機に比べ燃費の効率が高く、長距離飛行に適しているのが特徴だ。これにより、従来大型機のみに頼っていた世界各国の都市を結ぶ直行便の増便が可能になるという。 だが先月16日、山口県宇部空港発、東京国際空港着の全日空692便で、出発後まもなくバッテリーが発煙する事故が発生。機内に異臭が広がったとして、急きょ高松空港に緊急着陸した際、脱出用シューターで5人の軽傷者を出すトラブルが起きた。国交省の運輸安全委員会はこれを重大インシデント(【用語解説】参照