前人未到の世界大会13連覇を達成し、朝日スポーツ賞を受賞した吉田沙保里(30=ALSO)が31日、体罰や暴力行為などで揺れるスポーツ界について持論を展開した。 3歳のときから父栄勝さんの指導を受けて競技を始めており、練習で手を上げられることもあったという。「私はコーチが親という環境でしたが、もちろん殴られることもあった。でも、それは“愛のムチ”だと頭で理解していたから体罰とは思わなかった」と振り返った。 選手を強くしようという気持ちが高じてのことに「なぜ殴られているのか、殴られている側が理解しているかどうかだと思う。毎日、殴ったりするのは明らかにおかしい問題」と自分の考えを示した。受賞のスピーチでは「スポーツ界は体罰の問題などで大変なことになっていますが、私はスポーツの素晴らしさを伝えていきたい。東京五輪の招致を目指していきたい」と決意を新たにしていた。