とにかく学歴が気になって 年が明けて、寒さが一段と厳しくなると入試の季節だ。少子化とはいえ、大学のセンター試験はニュースになるし、変わった問題が出ればあれこれと話題になったりもする。 そんなニュースを見ながら、ついつい自分自身の経験を思い出した人も多いのではないだろうか。 学校の受験は、まだ人生経験の浅い十代の若者にとっては相当の試練だ。そして、その結果は「学歴」としてついて回る。 もっとも、就職時に大学名を問わない企業も増えてきてはいる。それに、学歴だけで出世できるほど甘い会社は少ない。 とはいえ、心の中で学歴にこだわる人はいるようだ。大手の名門企業に勤めるMさんもその一人だろう。 ただし、その心理は複雑だ。というのも、Mさんの卒業した大学は誰もが認める名門大学なのである。それ自体に、コンプレックスがあるわけではない。もちろん、Mさんも他の卒業生のように強い誇りを持っている。 ところが、