私たちのまわりにある多様な植物はどのように進化してきたのだろうか? 木本植物を中心に多様性の評価や変異出現のメカニズムの解明をめざし、研究を進めている。 また植物園の森をフィールドとして、自然に対する理解を深めるための環境教育プログラムの開発を行っている。 1.枝変わり突然変異機構の解明 ハナモモやウメ、ツバキやツツジでは1個体内に完全に着色した花と斑入りの花をつける品種が知られている。ピンクの花と白い花が入り交じって咲く様子を源平の合戦になぞらえて「源平咲き」と称したり、思いのままに花色を操っているように見えることから「思いのまま」と命名された品種もある。また「五色椿」は1個体内に赤や白、斑入りやピンクなど様々な色と柄の花をつける。これらの現象はキンギョソウやアサガオなどで研究されてきたトランスポゾンの挿入・離脱による花色変異とよく似ている。 ところで果樹や林木などの木本植物の品種改良で