最初の映像には、荷物に「冷凍」の白いシールと「冷蔵」の青いシールが貼られたクール宅急便が台車に載せて運ばれている模様が映っている。 撮影日は2016年12月1日だ。神奈川県の住宅地で撮られた。撮影したのは、月刊「文藝春秋」2017年4月号で、ヤマト運輸のサービス残業とクール宅急便の常温配送を告発した元ドライバーA氏(39)と元ドライバーのB氏(35)である。2人ともヤマト運輸で10年以上働いたのち、2016年に会社を辞めた。その後、弁護士を立て、未払いのサービス残業代を支払うように求めヤマト運輸と労働審判の場で争っている。 2人は、ヤマト運輸において、現場に適正人員が配置されないことから発生しているサービス劣化の具体例として、クール宅急便の問題を挙げている。今回動画の公開に踏み切ったのは、現場の人手不足、インフラ不足が、クール宅急便の常温配送の常態化を招いていることを知ってもらいたかったか